Page 74 - Revista Lotus-Mes-07-2016-N119
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佛立第25世講有山内日開上人
この度のブラジル巡教におい 世講有日地上人等の英断により、日 しているといってもいいでしょう。
て、最大の行事であった、ブラジル 本よりの派遣教務体制が確立し、御 宝塔のそびえる大地はいうまでもな
佛立聖地の今回造営された宝塔御本 牧日解、藤本日度、横谷日具、谷川 く霊鷲山です。法華経如来寿量品に
尊の開眼法要に参列し、そのご奉公 日恩、鈴木日樹、柴田日賢師等のご は「一心に仏を見奉らんと欲して自
を成し終え、実に感慨ひとしおのも 奉公の累積があり、現在のブラジル ら身命を惜しまざれば、時に我及び
のがございます。 出身教務の体制に引き継がれて来た 衆僧倶に霊鷲山に出づ」と説かれて
本日は、ブラジル各地からこ のであります。 います。
の聖地に参集された皆様方と共にそ 小職も四十数年前、まだ三十 お祖師さまは、この御文にあ
の喜びを共にしたいと存じます。 代後半の頃に教学講師として派遣さ る霊鷲山について「日蓮等の類、南
さて、ブラジル本門佛立宗は今から れ、まだジャルリンダサウデにあっ 無妙法蓮華経と唱ふる者の住所を説
一〇七年前の日系人の移民とともに た日教寺で教師研修会、リンス大宣 くなり」とご妙判下されています。
始まりました。いうまでもなく東京 寺、モジダスクルーセスの隆昌寺、 今、現に私共が異口同音に御題目を
清雄寺所属信徒であった水野竜氏が プレシデンテプルデンテの日扇寺等 唱え奉ったこの聖地、インドでもな
四世日教上人に願い出て、茨木現 で宗徒研修会を開催するために、夜 ければ日本でもない、遠く隔たった
樹、のちの日水上人と共に、第一回 行バスで巡回ご奉公したことをなつ ブラジルではありますが、この場所
移民船笠戸丸でサントス港に上陸し かしく思い出しています。 が釈迦牟尼佛が諸仏諸天善神と共に
た事にはじまります。 その頃にお出会いした方々 お出ましいただく霊鷲山そのもので
移民の初期の方々の苦難はい が、今日も参列されているわけで、 あります。
かばかりか、原始林を伐採してコー 今昔の感ひとしおのものがございま 私共は異体同心で高祖日蓮大
ヒー農園に生まれかわらせる。想像 す。 菩薩の一天四海皆帰妙法の祖願達成
を絶する苦労です。御題目口唱の経 今から三千年前、インドに釈 のため精進させていただく、それが
力を感得されて、徐々にご弘通も進 尊がご降誕され一代仏教を説かれま いうまでもなく佛立開導日扇聖人御
展、今年は第二次世界大戦が終結し した。最後八ヵ年に真実経法華経を 生誕二百年慶讃ご奉公になることを
て七十年ですが、戦前は実に日水上 説かれたのであります。法華経は二 銘記して、われも唱え人にもすすめ
人の孤軍奮闘のたまものであったの 処三会と申しまて、インドの霊鷲山 る教化折伏の菩薩行に精進させてい
です。 と虚空会で説かれたのであります。 ただくことが大事大切であります。
戦後、第十一世講有日颯上人 法華経本門八品が説かれた虚
渡伯により、ご奉公が再開されます 空会に登場するのが宝塔で、まさに
が、第十五世講有日晨上人、第十八 ブラジル佛立聖地の宝塔はそれを模